薬剤師にも過失判決
日経DI・・・そう、無料で送りつけてくるアレ。あんまり読まないんだけど、こんなタイトルが出てたので見てみた。
「疑義照会せず」に賠償命令、処方せん通りの調剤にも過失認定した初判決(日経DI)
千葉地裁は昨年9月、薬剤の過量投与により新生児が呼吸困難とチアノーゼに陥った事例で、常用量を大幅に上回る薬剤を処方した医師と、疑義照会をせずそのまま調剤を行った薬局薬剤師の双方に過失があったとして、両者に損害賠償金の連帯支払いを命じた。処方薬の調剤に関して薬局薬剤師の過失を認定した判決は、わが国では初めて。
しかし・・・
なにか、違和感を感じるのは、私だけだろうか?
薬剤師は『薬のプロ』でしょ??私なんぞは、10年以上も前から『薬物治療の責任は全て薬剤師に』って思ってるし、どこぞからアンケートがあった時など、こう書いて送り返している。
もっとも、薬物治療に全ての責任をというのは、すくなくとも病理、生理などの知識がかかせないから、不勉強な薬剤師は、ビビって反対するだろうけどネ。
こういう記事が載り、『薬剤師にも責任の時代が・・・』なんてのは、最初から薬剤師なんて医療では『相手にされてなかった』証拠だね。
不勉強な薬剤師の姿を見て、全ての薬剤師があんなもんだナドとは思われたくないから、屋上屋を架してでも、薬剤師の2段階資格を作って欲しい・・・。今の薬剤師資格は、アメリカに行けば調剤テクニシャンくらいでしょ?アメリカの薬剤師に匹敵する薬剤師の資格を作って欲しいよね。薬剤師資格取得後、4~5年くらいの現場での研修後、医師国試の内科系の問題のような試験を経て、上の資格を取得出来るような・・・当然、実務レベルの試験もあり。カウンセリング能力もないようじゃ、これから、まずいでしょ!
今の制度では『がんばった人』『がんばらない人』ともたいして給料も差がついてない。こういう状態を続けていく弊害は、『がんばった人』のやる気がなくなるという事だ。
これは、言葉を変えれば『共産主義的な』制度であるといえる。
共産主義社会がことごとく崩壊している姿を見れば、今の制度が限界にきている事は推して知るべしだ。
毎年毎年、8千人もの薬剤師が誕生してるんだから、そろそろ、篩にかけても良い頃だろう。今まで勉強もせずに、15~20年以上も経験を積んだ?ベテラン?薬剤師はイラナイという事だ。ただ勤務しているだけの薬剤師なら、給料は減らすか、リストラすべきだろう。若いやる気のある薬剤師を育てるためにもね。
近い将来、国民皆保険は破綻するといわれている。これは、事実だろう。
これが何を意味するのかが、理解できないような薬剤師は、淘汰されるという事だ。
簡単に言えば、民間保険が登場する。これにより、国民がお金を払う意識が向上する。
当然、無駄は省きたい。医療費の中で無駄は何だ??
薬剤師の調剤料、指導料って何だ??
薬剤師がいると、何か恩恵があるのか??
過激な内容で有名なサイト“2チャンネル”では、今でもずばり、こんな事が言われている。
薬局行ったら、こう言いなさいってね。
『薬歴加算も、特別指導加算も、薬剤情報提供料も手帳も要りません』って言いましょうってね。(レベルの低い指導をしているから、こうなるんだよ!!)
今まで、国民は、自分でお金を払っている意識が希薄だった為に、この程度の薬剤師が医療現場に存在して、技術料を掠め取っていても、その存在を容認していたわけだ。
時代が変わり、国民にコスト意識が芽生えてくれば、当然、今のように無能な薬剤師にまでお金を払ってくれない。
時代が変わっても、薬剤師は必要とされるだろう。ただし、それは、今いるような無能な薬剤師でない。
薬物治療のスペシャリストで、処方作成に参加できる能力を持つ薬剤師だろう。すなわち、薬物治療で責任を負うという事である。
今後、薬剤師にも必ず競争の時代がくるだろう。今のように『免許を取って、はい、おしまい』ってわけにはいかず、自分を磨く事を怠る薬剤師は負け組みに落ちるのである。
さぁ、勝ち組に残れるように、やる気のあるみんなで頑張ろうではないか!
(負け組は“薬剤師”と名乗ってほしくないよー)
競争原理が働く時代になっても“薬剤師”が国民から必要※とされる職業でありたいと願う今日この頃である。
※必要・・・信頼される職業ではなく、必要とされる職業である。
信頼されるってのは、ダーティな部分が見えさえしなけりゃ、信頼される場合もある。
『誠実だ』の一言でね。
日本での調査で薬剤師が上位なのは、このダーティな部分が見えないからだろう。どうして見えないかというと、ハッキリ言って、“関心が無い”からである。
関心があれば、汚いところも見えてくるもんである。医師しかり、弁護士しかり、政治家しかりである。
清濁併せ呑む器量がななければ、素晴らしい事も出来ないのである。
『ズルイかもしれないけど、薬剤師がいなきゃ、マズイよ』って言わせてみたいもんである。とにかく、薬剤師に“関心を持ってもらう”事が出来なきゃ始まらないね。
関心を持ってもらう為に、我々、第一線の薬剤師が、患者さんの“目からウロコ”を経験させてあげなきゃならんでしょう。
『へーっ、薬剤師って頼りになるねぇ』ってね。