タイトルを見て、この二つの関係にピンと来た方は、生物進化の医学的な面に詳しい方だろう。
ビタミンCが霊長類とモルモット以外は、体内で作られると言う事はご存知だと思う。逆に言えば、霊長類とモルモットは、自分でビタミンCを作れないのである。
これは、霊長類とモルモットがビタミンC合成経路の最終段階に働く L グロノガンマラクトン酸化酵素 (GLO) が失活した為に、体内で合成出来なくなったからである。
霊長類の食生活が進化の過程で樹上生活に適応し、葉や果実などビタミンCが豊富な食料に恵まれた為、GLO 遺伝子へのストップゴドンの挿入が生存に影響しなかった為、淘汰圧を受けなかったからだと考えられている。(GLO 遺伝子活性型が淘汰されてしまったのは、これはこれで興味深いのだが・・・。)
尿酸は、ヒトの場合、尿酸酸化酵素が偽遺伝子化しているので、他の哺乳類よりも血清中の尿酸濃度が50倍以上高い。
しかし、何故、ヒトは尿酸酸化酵素も失活させて進化しただろう。それ考える時、尿酸の持つ生物学的効能?すなわち“抗酸化作用”を知っておく必要がある。
そうなのだ、ビタミンCという抗酸化作用を持った物質を生合成しない道を選んだ為に、もう一つの“抗酸化作用”をもった“尿酸”を利用せざるを得なかったと考えられるのである。事実、尿酸は腎臓で98%も“再吸収”される。
---勿体無くって、捨てられないよ---
とでも、言いたげである。
閑話休題
さて、Office Oh!NO 、私のプロフィールは、たびたび書き換え(書き加え)を行っている。
訪れた方に、5年も前のプロフィールを読んで頂くのは心苦しいというのもあるが、今の自分を客観的に眺める事に関して、プロフィールを書く作業は適していると考えているからである。
長く過ぎても読むのが面倒だし、さりとて省略し過ぎじゃ誤解されるかもしれないし。。。。難しい。
今回、書き加えた中には、今、政治で話題の中心になっている事に関しての自分の立場がある。
これら各々、一見、独立して考えてもよさそうなものもあるのだが、実は“ビタミンCと尿酸”のように、深く関わっている場合もある事を、十分に理解しておかなければならないと、自戒の意味もあって、このエントリーを書いている。
歴史的事実をどのように解釈するかは“いろいろ”あって良いと思う。
でも、その事実が、、、事実は事実として取捨選択せずに公開されているのなら、それを自分の考えの根拠とすることに異論はないが、量が膨大ということもあって、公開される情報には“嘘は無くても偏りがある”状態なのが残念な事だ。
マスコミの立場としては、これで良いのかもしれないが、世論をリードできると言う責任は感じて欲しい。(朝日新聞の解釈は、ある意味、伝統芸能の域に達している)
教科書としては、情報の片寄りがある事は、良い訳が無いと思うのだが・・・・。
ゲノムには、長い時間をかけた環境と生物の相互作用の結果が書き込まれている。
歴史の教科書には、人と人の考えの相互作用の結果が書き込まれている(いて欲しい)。
人の疾患の予防には、膨大な環境と生物の相互作用の結果があることを十分に理解する必要があるといえる。
国の正しい在り方には、膨大な人と人の考えの相互作用の結果があることを十分に理解する必要があるといえる。
---しかし、玉虫色だなぁ、この文章---
と、今日はこんなところで、、、、そのうち、意味がハッキリとしてくる(だろう?)。