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2007年02月 アーカイブ

2007年02月04日

Not the Same Difference(違いは同じではない)

20070204_dna.jpgセントラルドグマ・・・RNA から DNA が合成される。
one gene , one protein hypothsis・・・一つの遺伝子から、複数の蛋白質が作られる。
一つの転写物から一つのsplice ・・・一つの転写物は多数のsplice を受ける。
transcript と locus が、一対一・・・一つの場所から、多数の転写物が。
遺伝子の領域のみが転写される・・・ほぼ、全ての領域が転写されている。


今、教科書に書いてある遺伝子のイメージは、最先端の遺伝子研究により、ことごとく壊されつつある。

すなわち、1 gene 1 protein 1 function は、崩れ去った。イメージは“混沌”である。生命現象は、設計図通りに無駄無く制御されたシステムではなく、行き当たりばったり、イイカゲンにやっていて、最後の最後で、その後始末を一生懸命やって“取り繕っている”イメージが形成されつつあるのだ。必要な時に転写してるんじゃなくって、転写されてる中から、使えるものを使っていたのだ。

さらに、システムとしての遺伝子ではなく、その遺伝子情報(塩基配列)一つ取ってみても、教科書には、トリプレットコードが同じ蛋白質をコードしていれば、結果は同じという事が書いてあるが、実際は、一塩基置換により、RNAの構造と安定性に影響していて、またタンパク質翻訳率にも影響し、タンパク質の高次構造の変化の原因となり、また薬剤や阻害薬との相互作用も変化する事が、見出されている。(Science January 26, 2007, Vol.315)

そう、『違いは同じではない』のだ。塩基の変異が蛋白質の変異に繋がらなくても、変異の影響は計り知れない。


そうすると、老化って現象が、非常に良く理解できる。

もともと、生命現象のシステムが行き当たりばったりで、その後始末の方がウエイトが大きいならば、その“後始末”の処理能力が“衰える”ことが、すなわち“老化”だと。

そして、その“老化”がプログラムされている訳じゃなく、総和の結果が“老化”だとすれば、老化が防ぎようの無い事だと、よくよく、理解できるのだ。

同じ遺伝子を発生の段階や組織の違いで、使いまわしている。同じ遺伝子を違う蛋白質を作る設計図として使ったり出来るのは、適当にやっていながら、最後に帳尻を合わせるって考えた方が、合理的だ。

つまり、老化ってのは、何処かを弄れは止まるって言うもんじゃなく、日本から交通事故を無くせないのは、その原因が多岐に渡っていて、しかも生活には車が必要不可欠だという事の中に不幸がある事が原因であるのと同様に、生命活動の生化学反応自体が、少しずつ遺伝子発現の帳尻合わせに影響を及ぼし、老化が止まらないって事なんだと、最近、そう思うようになった。

■何故か花札

松 - 1月
梅 - 2月
桜 - 3月
藤 - 4月
菖蒲 - 5月
牡丹 - 6月
萩 - 7月
芒 - 8月
菊 - 9月
紅葉 - 10月
柳 - 11月
桐 - 12月

最近、何故か、昔を思い出して懐かしんでいる。音楽もそうなのだが、花札も。Shockwave(TM) のオンラインゲームのメールが舞い込んできて、思わず購入して遊んでいるのだ。
部室でトランプゲームの『ナポレオン』をやりまくっていたのはちょっと前に書いたけど、実は、花札も結構やりこんでいた。マージャンって4人揃わないと出来ないけれど、花札で『こいこい』は二人いれば出来るので、マージャンのメンツが揃わない夜は、『こいこい』で朝まで。

花札はマージャンみたいに音も出ないので、壁の薄い下宿のアパートでやるのは、もってこいだったりして・・・・。

で、絵札の8月の植物が何だったか忘れてしまって、気持ち悪いので調べてみた訳だ。
『松桐坊主で6文』ってね。坊主としか覚えてなくって、、、、アレ、すすきだったんだね。


もしかして、コレって、脳の老化現象なんだろうか??

本日の午後4時頃から、NHK で『おやじバンドのコンテスト』なる番組をやっていた。昔取った杵柄ならぬギターを押入れから引っ張り出して、再びやってる人って多いんだそうだ。自分も以外にも、いんるだぁって思ったら、なんか、熱くなってきたのだ。送料が高くて買っていなかったギターの弦だけど、楽天市場でおもわず、買ってしまった。


『年寄りって、昔話ばっかりしてぇ~』って若い時は思っていけど、自然とこうなるのだうか??

まぁ、脳の老化だろうがなんだろうが、どうでもいいけど、楽しけりゃ、なんでもいいや。若作りとか、若い振りみたいな、みっともない事だけはしたくないと思ってるしね。

2007年02月05日

『病は気から』の“気”の意味

20070205_black_joke3.jpgさすがは、BMJ 。今回の論文もイケてます。

いつもながら、業界のタブー?に挑戦し続けているその姿勢、大好きです。薬の効果云々より、その患者本人の“心がけ”で結果が決まる(エンドポイント:死亡)なんて、何と言って良いやら・・・です。ハイ。

心筋梗塞もエイズも『服薬を遵守する人はプラセボでも死亡率が下がる』って結論づけているのだ。しかし、実薬群に有害な転帰が認められた場合は、その真面目さが“アダ”になり死亡率が上昇してしまったとも。

こんな論文が出ちゃうと、コレステロール低下薬なんて、世の中の“害”のような薬って事になっちまうよな!!製薬メーカーも必死なんじゃない?

この論文執筆者達は、服薬を遵守する人を『 adherence 』って言葉を用いている。これは、医療従事者が自分の『言い付けの守り度合い』を表す『 compoliance 』とは違い、自分の意志でそれを守るという意味合いが含まれている。

ってことは、この論文の服薬を遵守する人ってのは、健康指向の強い人で、体に悪い事はせず、積極的に健康的な生活を送っているという事なのだ。

《タバコを吸い、不規則な生活を送りながら、医者の言い付けだけは守っている》ような人の事では無い所が、重要なのだ。


要するに、病は気からという“気”は『体に悪い事はせず、積極的に健康的な生活を送る』という“心がけ”が大事という事になる。


メバロチンのメガスタディ (MEGA study) を根拠に服薬の必要性を説くメーカーの姿勢は、何度もコテンパンにしてやっているわけだが、これで、益々、そっち方向に行き易くなった。特に『実薬群に有害な転帰が認められた場合は、死亡率が上昇』なんて部分は、『スタチンが、そんなに良いんなら、なんでイベント発生が“ゼロ”になんねぇんだよ?』なんて、簡単な質問にも答えられなかったメーカーに、『あれは薬の副作用なんです』って、本当の事を言わせる、絶好のネタとして使えるゾ。

キター━━━━ (*゚∀) (∀゚*)━━━━━━!!!!!!!!!!!!

※気になる事は、以下を読んでちょ!!
A meta-analysis of association between adherence to drug therapy and mortality
(引用が長くなるし、図も用いられてるので、リンクを貼っただけにします。)


今までも、そしてこれからもそうなんだろうけど、臨床試験に“患者の健康指向度”が反映される事は無い。

でも、これって、非常に大きなファクターだと言う事が『なんとなく』ではなく『きっぱり』と言える事になった訳だ。

メーカーの立場に立てば、真面目で健康指向の強い人を臨床試験に選んで使えば、良い方向のデータが取れる事だけは“確か”な事になる。臨床試験だから、『 adherence 』の悪い人でも、『 compoliance 』は悪うはずも無いので、有害事象の発生には影響しないだろうからね。もっとも、『 adherence 』の良い人は有害事象をも“気”でねじ伏せちゃうってことがあるとすれば、ちょっと、複雑になるけど・・・。

血中コレステロールを高いままに放りっぱなしにしておいた人と、薬を飲んでコレステロールを下げた人では、6年後にイベントの発生率に3%の差が付くとは、MEGA study のデータ。

こんなもの、服薬群に『 adherence 』の良い人を忍ばせておけば、簡単に“捏造”できそうじゃん!

データの数値は改竄せずとも、やってない試験をやったといわなくて、思い通りの“良い結果”が得られる試験方法があるって事だ。これは、捏造した試験とは言わない。ある意味“捏造”なんだけど・・・。


『あるある大辞典』を作った製作会社に捧げます。(核爆)

2007年02月07日

ファッション・モデルと BMI

20070207-reuters_view.jpg最近、痩せ過ぎのモデルが拒食症で死んだりした事が原因で、ショーに出演するのに BMI の下限を取り決めた・・・なんて事が報じられている。

という事で、女性のスタイルについて、進化論的な考察で遊んでみたい。。。。なんて事を書くと、何処かの国の厚生労働大臣じゃないけれど、非難轟々・・・?

貴方は、どのタイプが好きですか??
1.ボン・キュッ・バン
2.ショボ・キュッ・バン
3.ボン・ズドン・バン
4.ショボ・ズドン・バン

私は、当然1番なのだが、世の中、ボン・ボン・ボンに“萌え”ちゃう、いわゆる“デブセン”といわれる方々もいらっしゃるので、このような方の“指向”を遺伝子的に考察するのは、また、別の機会 にする事にして、ほとんどの男性が1番を選ぶのは、当たり前だと思う。

また、それ以外の女性を伴侶に選んだ男性も、体型だけを問われれば、1番を選ぶのは“やぶさか”ではないだろう。

この指向って、つい最近、進化論的に証明されたのだ。

というのは、ボン・キュッ・バンの女性は、それ以外の女性と比べて、女性ホルモンの平均血中濃度が高い事が明らかになり、それ故、妊娠確率が高いそうなのだ。

雄は、自分の遺伝子をより多く残そうとする為、経験的により多くの子供を生んでくれる可能性のある女性に“魅力を感じる”ように脳が淘汰されたと。

う~む、ボン・キュッ・バンに魅力を感じるのは、遺伝子のせいだったんだぁ!!


じゃ、なんで、がりがりに痩せたファッション・モデルに人気が集まるんだぁ?

それは、男性が女性を獲得する為に“鍛えぬいた”感覚や肉体を考えるより、女性がより良い男性を“ゲット”する為に“鍛えぬいた”感覚を考えると、良く解る!?

女性による“同性=女性”の評価が、その人が妊娠可能な性周期にあるかどうかによって変化するって事を考えると、モデルが痩せたのが理解できるのだ。

美しさや好感度を7段階で評価させると、妊娠可能な性周期にある時のほうが、それ以外の時より、より、同性を低く評価する事が解ったのだ。メスがメスらしさを発揮する時、それは、男性が女性をめぐって繰り広げる行う行動をつぶさに観察しながら、男性を品定めし、より男性から“選られ易く”する行動によるのだという。

ライバルの女性を低く評価する事で、自分の自信を増加させ、ホルモン分泌を増加させ、それにより、より女性らしさを倍増させるという、自己暗示的で自己欺瞞的な方法なのだと。また、この男性から“選ばれ易く”する行動は、同性を低く評価するだけに止まらず、ライバルの魅力を失墜させる事もするのだという。

男性の場合は、ライバルよりも自分を強くする方向(シカの角が大きくなるように)で、女性を獲得する進化を遂げたのだが、女性はライバルを落して自分が選ばれ易くする方向にも進化したらしい。


男性の本能が、ボン・キュッ・バンに向かう(妊娠し易いから)なら、ライバルの女性をそれ以外にしちゃえば、自分が選択される可能性が高まるって考えたら、顔が美人で、スタイルのバランスが良いなら、それをガリガリに痩せさせちゃえば良い!!って考えるでしょ?

だから、女性は本心を隠して、ガリガリに痩せる事が魅力的だなどと、男性には『?』な価値観を世の中(女性の間)に蔓延させた。

ファッションショーでの主役は、もちろん洋服だから、過去においては、モデルはなんでも良かったのだろうが、やがて、その中身=女性が男性の注目を浴びるようなると、女性の本能に火が付いた・・・・って事なんだろう、無意識にライバルを蹴落とすって・・。

認知科学によれば、人は意識している事が“脳”が働いている事の全てだ、言い換えれば、無意識なんてものは存在しないって思っている事が多いのだそうだ。だが、実際は、脳が活動した結果の一部が、“意識”に登ってきているに過ぎないらしい。

コンピュータに喩えると、コンピュータの本体では色んな事をやっており、その結果がモニターに映し出されるわけだが、それが“意識”であり、本体でやっている色んな事が“無意識”なのだそうだ。

ライバルの女性を蹴落とす事が、自分が男性から選ばれ易くする為という事と、痩せている事が良い事ってのが、意識で結びついてはいない事が、自己を嫌悪する事から自分を守る=自己欺瞞・・・なのだ。


20070207_reference.jpg私の無意識の中で(脳の活動の結果)、『これがいい』って出された答えは、モデルのようなガリガリに痩せている女性じゃなくって、写真のような、ボ・キュッ・バンな女性だ。(再使用でゴメン!)

多分、ほとんどの男性がそうだと思う。なのに、、、“痩身”神話が崩壊しないのは、女性の本能が原因ではないかと、ふと、思ったりしたついでのエントリーでした。

 
 
 
ところで、子供を生む機械発言で大顰蹙の某大臣!またもや、顰蹙な?発言をしちゃったけど、、、、だけど、あの発言に対しての“苦言”や“憤り”ありゃ、やくざの因縁よりひどいね。

まぁ、だけど、大臣は、タイミング悪すぎ・・・っていうか、やられるキャラなんだよなぁ。

例えば、同じセリフをキムタクが言ったとしても、非難なんてされない。要するに、セクハラと同じ!!何やってもセクハラ扱いされちゃう“個性”が存在するのと同じなんだよ。

でも、良く考えたら、酷いよね、これって。片方で“格差”“差別”を非難しておいて、セクハヤや女性蔑視的な発言については、許される人と許されない人に、はっきりと“差別”しておいてね。

野党の女性議員のみなさんに捧げます。

2007年02月09日

急性前骨髄球性白血病にはヒ素が生存に有効

20070209_black_joke1.jpg毒入りカレー事件で使われた“ヒ素”が、現代医療で治療薬として使われているって事を知っている人は少ない。(医師や薬剤師は除く)

結局、薬ってのは毒であり、表裏一体の性質を持っているって事を如実に示す例だろう。だから、、、

毒にだって“作用機序”がある!!サリンにしても同様だし、青酸カリだって。

ただ、この“ヒ素”もそうだったように“毒”の場合、作用機序の解明には時間がかかる。研究するメリットが無いからだ。研究者も、それを解明したからといって、名声が得られるわけでもないし、解毒剤も存在しないような“毒”の場合は、ほとんど何にも利用できないから、只『近づかないように』って。

例外(かなりのウエイトだけど・・)として、これが兵器として使われたり、陰謀や策略の手段として用いられる事が古代ギリシャ・ローマの時代から続いているのは、ご存知の通りだ。そういう時代、ミトリダテスが万能解毒薬ミトリダチオンを自分の体で人体実験して作ったのは、知る人ぞ知るエピソードである。


で、そのヒ素だが、これを“毒”から“医薬品”に引っ張りあげたのが、中国だという事は、あまり知られていない。もちろん、昔から使ってはいたんだけど、大々的に日の目を見る事になったのは、中国のおかげなのだ。

中国のおかげ・・・と言えば聞こえは良いけど、中国にしか出来なかったと言い換えても良い。サスガは“共産主義国家”だよねぇと言う事だ。

日本を含む先進国家では“人道的”な見地から、白血病患者に“効くかどうかも解らない”薬を単独で投与するなんて事は出来ない。ATRA(ビタミンA誘導体)の単独投与も同様である(これも中国発)。とても、そんな事は出来ない。なんたって、降圧薬の治験でさえ、プラセボを対照薬にすることすら“人道的見地”から、実施不可能なんだからね。


しかし、それを平気で出来ちゃう“お国柄”のおかげて、世界中の急性前骨髄球性白血病患者に福音がもたらされたのは、ご覧の通りだ。

南京大虐殺が、20万人だとか30万人だとかいってる陰で、毛沢東率いる共産主義国家は、反逆者とはいえ自国民を6500万人殺したとも言われている。“同胞=共産主義に賛同する人”は一人殺されても怒るのに、反逆者(反共産主義者)は敵だから、何人殺しても“数”にはカウントしない主義というのが、共産主義だ。(理想は違うけど)


山口組と稲川会のドンパチが、報じられている。そして、手討ちになったらしい。本日の辛坊さんは、『今時、ヤクザ・・・』というニュアンスの事を言っていた。私もそうだった。『今時、ヤクザかよぉ!まだ、いたんだぁ?・・・』って思った人は多いだろう。

でも、法治国家の日本だって、アンダーグラウンドでは“ヤクザ”の需要はなくならない。

同様に共産主義国家だって、人を人とも思わない感覚(価値観・道徳感)が功を奏することがある。というより、人一人の命は『地球より重い』というのは西側、資本主義社会の感覚であり、道徳だ。その感覚をあっちに“押し売り”するのが“当然”だと思ってたけど『“必要悪”なんだよな』って感覚もアリかもしれない。(私は感情的には共産主義国家は大嫌い。それと、そんな国の恥部を隠匿しつつ肩を持つ朝日新聞系列はもっと嫌い!!マルクス読んだインテリ階級を取り込もうなんて根性が、大ッ嫌い)

想像を絶する貧富の差が存在する中国では、激貧の白血病患者は、平等に扱われるべきひとりの人間と言うよりは、『どうせ、金が無くって治療を受けられずに死ぬんなら、実験に使っちゃえばいいや』って事が、アンダーグラウンド?(もしかしたら堂々と?)で行われているのだろう。(昔、日本にも学用患者って研究目的の治療を無料で受けている患者がいたような・・・、小説『白い巨塔』にこの言葉があった記憶が・・・。まっ、これは人体実験に使っていたわけじゃないんだろうけど・・)

これを、資本主義社会の甘っちょろい“人道主義”で非難するのは簡単だけど、、、、って事だ。旧ソ連の医学実験やアウシュヴィッツ、はたまた日本の731部隊を非難するのは簡単だ、、、って事。


◆『暴走列車の先には、善良なる5人の市民がいる』と教えられた貴方は、ポイント切り替えがある地点に居た。これを動かして、暴走列車を別路線に導き、5人を救う事が出来る。しかし、切り替えた路線のその先には、1人の善良なる市民がいると知らされ・・・。

さぁ、貴方はどうする?また、理由は?また、貴方が傍観者だとしたら、その行動をどう評価する?

◆あなたは、歩道橋の上にいる。その下を通過する列車を同様の理由で止めるには、歩道橋の上から何かを投げて列車に合図を送らねばならない。そこに、善良なる市民が一人現れて、、、

さぁ、貴方は、どうする?その人を投げ落とす?


(多分、貴方は、最初の例では『5人を救う為に1人が犠牲になる事はやむなし』とし、ポイントを切り替えるが、2番目の例では『5人を救う為でも、1人を投げ落とせない』だと思う。余談だが、この二つの判断は、脳の別々の部位が活性化して行われるらしい。一つ目は“記憶”の領域。二つ目は“感情”の領域。一見、相反する事だけと、生物学的には説明できるのだ。立場と状況で人間の判断なんてものは全く正反対になる。マスコミはこのての感覚を操作し利用するのがウマイのです。いつも感心して苦々しく思ってます。

ただし、一番目の例で日本人の場合は、もっと他に良い方法があるんじゃないかと思案している間に合わず5人を殺してしまう。。。。自分で判断せずに、成り行きに任せるって、無責任な選択をしそうな・・・・気がしますが・・・)

急性前骨髄球性白血病にはヒ素が生存に有効

提供:Medscape

標準的な処方にヒ素を併用すると生存に有効であるという結果が早期発表され、全患者がベネフィットを受けられる

Zosia Chustecka
Medscape Medical News


【1月27日】急性前骨髄球性白血病(APL)の患者には三酸化ヒ素(商品名トリセノックス、Cephalon社製)が生存に有益であるという肯定的な結果が、この疾患の治療法に大きな影響を与える期待から、早期発表された。最終結果は、6月に開かれる米国臨床腫瘍学会(ASCO)の年次会議で発表される予定である。

「今回の結果は、三酸化ヒ素が、APL患者の初期治療法のひとつと見なすべきであることを示している」と、臨床試験研究者の1人であるシカゴ大学(イリノイ州)のRichard Larson, MDが声明の中で述べている。ヒ素はAPLを適応としてすでに売買されているが、現在のところは寛解した患者が適応であり、したがって第一選択薬としての使用は表示適応外である。

「白血病患者とその治療に当たる医師が今回の重要な臨床試験に進んで参加してくれたおかげで、現在そして将来のAPL患者の転帰が大きく改善された」と主任研究者であるウェーク・フォレスト大学(ノースカロライナ州ウィンストン・セーラム)のBayard Powell, MDが付け加えた。

今回の試験は、製造者との合意の上で米国立癌研究所(NCI)が支援し、同研究所共同臨床試験グループの1つである癌・白血病グループB(CALGB)が実施した。

「稀な種類の癌に対する臨床試験を成功に導くのは、試験登録に適格な患者数が限られているために困難な仕事だ。そのため、この型の白血病の患者全員にとって今回の成功は非常に勇気づけられるものである」と、NCI所長のJohn Niederhuber, MDが報道陣に語った。米国では年に約1,500例がAPLと診断される。今回の試験に登録した患者582例は、すべて新規診断患者であった。


標準的な処方にヒ素を追加

試験対象となった患者全員に、全トランス型レチノイン酸(ATRA)1日2回、ダウノルビシン4日間、シタラビン7日間からなる標準的化学療法を実施して寛解に導いた。それに続き、標準的な寛解後処方として、ATRAとダウノルビシンの併用をさらに2クール実施した。

ただし1つの群の患者には、完全寛解または部分寛解に至った直後に三酸化ヒ素も2クール投与してから、標準的寛解後処方を実施した。ヒ素は、2時間かけた静注を月曜日から金曜日まで行い、それを5週間続けるのを1クールとした。

寛解治療の完了時に肉眼的所見で白血病が見られない患者全員には、その後は白血病再発防止のために、経口化学療法をさらに1年間続けた。

中央値29カ月間の追跡を分析すると、2つの治療群の間に有意差が見られた。無事象生存率は、ヒ素投与群が77%でヒ素非投与群が59%であった。3年後の全生存率はヒ素投与群が86%で、ヒ素非投与群が77%であった。

「本知見が発表されたことで、すべてのAPL患者がこの治療法でベネフィットを受ける機会が生まれた」と米国立衛生研究所が報道資料の中で述べている。


第一選択薬としての中国での使用

APLに対する第一選択薬としてのヒ素の使用を指示する臨床データが中国から出されている。この臨床試験の結果は、2006年12月の米国血液学会(ASH)会議(フロリダ州オーランド)で上海血液学研究所のSai-Jen Chen, MDらが発表した(収録集565、2006年12月11日発表)。

上海の研究者らはAPLの治療にATRAを使用する先陣を1980年代後半に切り、臨床転帰が劇的に改善することを実証した。最近になってヒ素が医薬品リストに付け加えられ、最初は再発患者を対象にしていたが、現在では第一選択治療として用いられている。

Chen博士がMedscapeに語ったところによると、この患者群の長期転帰がヒ素を併用したことでさらに改善しており、「追跡期間を長くすることで、この新しい併用法がAPLの根治的な治療が可能となる処方になる可能性を示唆できるとみられる」という。

Chen博士が発表したデータは、第一選択薬としてATRAにヒ素を併用した患者56例を、既往対象と比較したものであった。第一選択治療を受けた群は中央値48カ月間(範囲は25-60カ月間)の追跡で、4年後の全生存率が98.1%、無事象生存率が94.2%であった。既往対象は中央値56カ月間(範囲12-79カ月間)の追跡で、4年後の全生存率が83.4%、無事象生存率が45.6%であった。

「このデータは、ATRAと三酸化ヒ素の併用による第一選択治療が有効であることを明瞭に示している」と、Chen博士は結んだ。


National Cancer Institute [press release]. January 24, 2007.

Medscape Medical News 2007. (C) 2007 Medscape


さて、その“ヒ素”の作用機序だけど、、、

【正常な白血球の機能を見てみると、白血球は、侵入してきた細菌を取り込み、NADPHオキシダーゼにより有害な酸素分子種を大量に産生して、これが細菌内に大量に流れ込んで細菌を死滅させるが、この過程で白血球も自ら死滅する。

APLではヒ素がNADPHオキシダーゼの活性化を誘発し、この白血球が細菌を殺し、自分自身も死滅するシナリオが白血病細胞にも適用される、すなわち自滅スイッチがオンになることがわかった。】

毒といえども、“華麗なる”作用機序を持っているって訳だ。

そう、毒は悪者じゃないのだ。悪用される事が多いから、忌み嫌われてるけどね。

2007年02月13日

柳沢大臣は辞職すべきなのか?

20070213_woman.jpg『脳機能にみられる性差は生殖腺ホルモンを介して示される』

これは、いわゆるセントラルドグマとしてコンセンサスが得られている事だが、、、これを介さない機序の存在がつい最近示され、性ステロイドだけが脳の神経回路形成を支配しているというドグマが、今、崩壊しつつある。

一つの遺伝子から一つのmRNAが転写され一つの蛋白質が合成されるというセントラルドグマも崩壊しつつある今、このタイミングで、同様な事が進行しているのは興味深い。

何かブレークスルーがあったのだろうか?(進化論が医学領域における理論の飛躍に一役買っているのは間違いないだろう)

で、その機序とは、、、
男性のパーキンソン病の発症率が女性の1.5倍と高い原因を究明する研究で、男性の脳で発現している特定の遺伝子が男女差に関係している可能性が突き止められたというもの。

その遺伝子は SRY と呼ばれ、もともと性別を決定する Y 染色体上の性決定領域という意味が込められて命名されたものだ。

胎児期には雄性化に関与するこの遺伝子が、それ以降では、黒質と呼ばれるドパミン産生細胞が豊富に存在する脳の領域で、盛んに転写されている。

研究グループが雄ラットの黒質内における SRY 蛋白発現量を減少させた所、脳内のドパミン産生に重要なチロシン水酸化酵素も同様な減少を示したとの事。さらに、この SRT 蛋白レベルが低いラットではパーキンソン病様の運動異常が観察された・・・と。


・・・・・ん?SRY 蛋白があるからパーキンソン病になり易いんじゃなくって、足りないとなり易い??

・・・・・じゃ、最初から SRY が無い女性の方がなり易い筈なのに?何故、男性より病気になりにくいの??


答えは闇の中だが、この場合には『性に固有な機序が複数あり、雄性では雌性に存在するエフェクターが欠除しており、その為に SRY が代償している』という可能性が示唆されている。

というか、最先端の遺伝子理論を持ち出せば(私個人のイメージです。間違ってるかもしれないので覚えないで下さい)、『遺伝子は一つの目的の為に存在するわけじゃなく、その時、そのタイミングで発現していた遺伝子を利用して、生物は最終的な目的を果たしている。そう、帳尻を合わせている』という事だ。たまたま男性では SRY があったから、それを利用して黒質のドパミン産生細胞を保護しただけで、女性の場合には、他(未知)の機構を利用しているって。(すべて偶然が為す帳尻合わせの優れたものが淘汰されて、現代に至っているって訳で、チョイ前までは、人類はそれに意味を付けていたけど、最初から意味は無くって、合理的って訳でもない。良く見れば、システムとしては“冗長”で、ヘタクソな三流プログラマの為したものみたいだよ。生物って。ただ、この冗長さが、“バックアップ”として機能している事も事実。)

というわけで、ここで紹介した研究が、性ホルモンを介さない初めての例なのである。
 
 
 
こういう現象を一つ一つ、世の中に公開していけば、ジェンダーフリーとか、結果において男女の平等とかがナンセンスなのが理解できると思う。

男女は平等ではなく、まったく別物だ。どちらが優れていてどちらが劣っているという次元の議論自体がナンセンス。らくだとチーターを比べて、どっちが優れているか?って聞いたって『何を比べるの?』ってハッキリさせなきゃ意味ないのと同じ!

最初から条件を設定せず、漠然と『女性は劣っている』なんて思っているからこんな事を言い出すんだよね。逆に言えば、こんな事を言う奴こそ、男女を差別している張本人だ。

男女が“結果の平等”を選られるように管理職の人数枠を同じにするなんて行為は、愚の骨頂という訳だ。らくだに“俊足の狩り”をやらせても意味が無い。逆にチーター並みの俊足ならくだがいたら、狩りをしてもらえば良いだけ。らくだは1週間くらい飲まず食わずでもへいチャラだけど、チーターは死んじゃう。食糧難の時代にはチーターには管理職は任せられない・・・。

女性がこういう事を言い出すのは、女性の“脳”の活動結果だから、本当の所は良く解らないけど、根拠の無い劣等感から出発していると考えるのは易しい。(ほんの100年ほど前迄は、この劣等感を植え付けてたのは男性だから、根拠が無いわけでもないけれど・・・)

しかし、男性の中にもこんな事を言い出す輩がいるが、それは、女性に“良く思われたい”という媚びを売っているとしか考えられない。あるいは脳が女性化しているのかも。まぁ、どちらにしても、子供を生んで欲しいね、こういう男には。

野党の女性議員が『女性は産む機械』発現に対して、『本心が出た』とか言ってるけど、私にいわせりゃ『女性は産む“性”』だ。これ以外の何物でもない。だって、男にゃ産めないもん。

どちらの性にも得手不得手があるんだから、無理して“非生物”な取り決めなんかしなくてもいいのにね!


ところで、その『女性は生む機械』の柳沢大臣、朝のズームインで報じていた世論調査では、5割以上が“辞職すべき”だったという。

その5割以上という内訳の男女比は、何故か公表しない。これだから、マスコミのやる事は・・・。

2007年02月17日

嘘は言わないけど・・・

20070217_hatred.jpg『不注意から21人も死傷させた運転手にも“五分の魂”がある』と言いたいのだろう、朝日新聞。

そういう姿勢は“市民の側に立ち、為政者をこき下ろし(市民が正義)”、ある時は“感情的になっている市民(や他のメディア)を諌める指導者的立場を演じる”事に良く表れている。

被害者や被害者の関係者が、裁判の原告席に同席し発言できる法改正が進行中だというが、これにも『裁判が感情的になる』という理由で反対する法学者(大学教授)がいたけど、こんな輩と同レベルの“腐った(というか間違っている)”考え方をする事がまたしても明らかになってしまった恰好だ。

≪井沢被告は被告人質問で、検察側に「初公判で『時速60キロ以上出ていた』と話したが、なぜ警察には『50~55キロ』と述べたのか」と問われ、「速度を低く言った方が裁判で有利だと思った」と答えた。≫

≪また「社会復帰したら、また車の免許を取りたい」と述べた井沢被告に、中谷裁判長が「遺族の前で免許が取りたいと言うのか」と諭すと、「運転しない方がいいですか」とひょうひょうと聞き返していた。≫

という事実を聞けば、被告に対して悪感情が惹起するのはごく普通の事だ。

だが、朝日新聞はそんな事には、一切触れず、

≪井沢被告は閉廷後、傍聴席に向かって「申し訳ありませんでした」と頭を下げた。≫

としか伝えない。

このような【嘘はつかないが、事実を全て伝える事は無い】は“朝日”に限らず日常茶飯事のマスコミにおいては、さして問題のある行為だとは、当人達は感じなくなっちゃってるのかもしれない。

園児21人死傷事故 「法律はむごい」 遺族ら10人涙の意見陳述
産経新聞
2007年2月17日(土)03:19

 埼玉県川口市で昨年9月、保育園児らの列に乗用車が突っ込み、21人が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われた運送業、井沢英行被告(38)の第2回公判が16日、さいたま地裁(中谷雄二郎裁判長)で開かれ、遺族ら10人が意見陳述した。

 亡くなった福地悠月ちゃん=当時(5)=の父、禎明さんは「感情で言えば死刑だが刑は最高でも5年。過失がない園児たちに、法律はなんとむごい仕打ちをするのか」と訴えた。


 井沢被告は被告人質問で、検察側に「初公判で『時速60キロ以上出ていた』と話したが、なぜ警察には『50~55キロ』と述べたのか」と問われ、「速度を低く言った方が裁判で有利だと思った」と答えた。


 また「社会復帰したら、また車の免許を取りたい」と述べた井沢被告に、中谷裁判長が「遺族の前で免許が取りたいと言うのか」と諭すと、「運転しない方がいいですか」とひょうひょうと聞き返していた。


遺族らが意見陳述 埼玉・川口の園児4人死亡事故
朝日新聞
2007年2月16日(金)21:18

 埼玉県川口市の市道で昨年9月、散歩中の保育園児らがはねられ、21人が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われた井沢英行被告(38)の公判が16日、さいたま地裁であり、遺族らが意見陳述した。遺族らは声をつまらせながら、被告への怒りと我が子を失った悲しみを訴えた。

 亡くなった4人の園児のひとり、平井萌奈ちゃん(当時5)の母友佳さん(24)は涙を抑えながら「萌奈が私の元にその生を受けたとき私は17歳、高校2年生でした。その日から私たちはいつも一緒でした」と語った。声は途切れ、肩が震えた。

 友佳さんは萌奈ちゃんと2人暮らしだった。「事故の瞬間、萌奈はママと呼んだでしょう。私は守ってあげられなかったどころか、抱き上げてあげることも出来ませんでした」。娘を失い、自分が生きている意味を見失ったという。

 「危険運転致死傷罪が適用されるものだと信じていた。業過致死傷罪で起訴された以上、最高刑の5年以外にあり得ません」「これ以上、子どもたちの命を軽く見られるような結果を受け止めることは出来ません」と振り絞るような声で話した。

 他の遺族も「速度標識のない道路はすべて30キロ制限にして欲しい」「加害者ばかりが守られた現行法を変えるしかない」と訴えた。

 井沢被告は閉廷後、傍聴席に向かって「申し訳ありませんでした」と頭を下げた。


さて、『感情的にならない事が、裁判で冷静に判断する』為の、絶対的価値観だと言う人が多いが、そもそも、なんの感情も湧き起こらない事件なんて、裁判する価値も必要もない!

進化論的に“憎悪”の感情が保存されてきたのは、それが生存環境に適応的だからだ。

コミュニティーを形成するような生物種においては、集団で生活するのは環境の影響を少しでも和らげ生き残るためであり、“憎悪”はその秩序を守る=無秩序な個体を排除し、集団を維持する為に必要な“脳の機能”であった筈で、もし“憎悪”が適応的ではなかったら、そんな感情を惹起しない個体が選択されて、現在の地球上から“憎悪”を惹起する種は無くなっていた筈だ。

“憎悪”の感情が『正確な判断を狂わす』というのなら、その事を“進化社会学的”に証明しなければならないだろう。

この“不注意から21人も死傷させた《井沢被告》”は、被害者と国民から“憎悪”された状態で裁判を受けるのが、社会的に正しい事だと言っておこう。善良なる第三者が安心して暮らしていける為に、裁判が存在するなら、当然だ。

例えば、外科医が“憎悪”している患者の手術に、感情を持ち込む事は許される事では無い。何故なら、手術の目的は、社会の正義ではなく患者の利益を守る為だからだ。

しかし、犯罪者を裁くのは、第一義的には犯罪者の利益を守る為に存在するんじゃなく、被害者の利益を守り、善良なる第三者の利益を守る為にあるわけだ。その延長線上には、社会の秩序を守る目的が存在するわけだ。そういう時の“憎悪”は外科医の手術する時とは、まったく性質の違うものなのだ。

“憎悪”を否定的な感情と捉え、正しい判断を阻害するものだと考えている人に申し上げておこう。
“憎悪”は社会を形成する生物に必須な“脳の機能の一つ”であり、それがなくなると“秩序”が無くなるんだよと。ジェダイの騎士には無用かもしれないけれどね。


進化論的に物事を考察するのは、世のトレンドだ。ライフサイエンスの分野だけの話じゃない。マスコミに身を置き、いみじくも文章を書く事で生計を立てている人は、この事を、よく理解した方が良い。そして、進化論はダーウィニズムとは言われるが、内容は格段に“進化”しているのだ。
 
 
 
追記:まぁ、これがトレンドだから、裁判に感情を持ち込むような改正が行われようとしているのだろう。そんな流れの中で目立つには“天の邪鬼”的な発言が効果的だ。
そして、もし、それが失敗した時に『それ見た事か!私があの時指摘しておいたのに!』と結果論的な理論を振りかざし、体制を批判するための布石としてなら、朝日新聞の行為は理解できる。

2007年02月21日

ウラン濃縮を露に委託へ

20070221_mass_communications.jpgどうして、自分でやらないのか、不思議でならない。ウラン濃縮。

「非核三原則」とお題目を唱えているから、平和でいられると本気で思っているのだろうか?

児相、強制立ち入りも》でも、やっと、現実を見据えた対応が出来るようになったニッポン。被害者の“感情”を判決に反映させるための“裁判員制度”も始まろうとしているニッポン、そう、建前よりも現実を直視するようになった、このニッポンのご時世に・・・。

アジアの平和が保たれているのは、沖縄に配備されている米国の核のおかげなのに、誰も“本当の事”を取り上げない?この問題に関しては、まだ、機が熟してないというのだろうか?それとも、これは別なのだろうか?新聞もテレビも突っ込まない。

今までフランスで濃縮してもらっていたウランを運ぶ貨物船は、なんと、海上保安庁の巡視船が護衛に付いていたと。『防衛庁じゃ、目立ち過ぎるから、敵の裏をかいた』なんて子供でも分かるようなイイワケをしてたらしい?が、間違いがあったじゃ済まされない。

(計画はロシアだから)距離的に近いということは、濃縮ウランの運搬に安全なのかというと、そうとは言い切れない。つい最近の漁船と潜水艦の接触事故を見ればわかるように、漁船のスクリュー音に紛れて潜水艦を操舵するなんてのは当たり前のことなのに、北の潜水艦がウヨウヨしているであろう海域を、またもや海上保安庁の巡視船を付けて、運ぶんだろうか??


20070221_kita.jpg私が北の指導者(将軍様)だったら、絶対、狙うよ!コレ!!!せっぱ詰まってんだから!


こんな危険な国に、危険な物質が横取りされかねないリスクを負うなら、日本国内で濃縮した方が、よっぽど、国際的にも平和に貢献する事になると思うんだけどね。

北に濃縮ウランを運ぶ船が襲われたら、多分、最悪のシナリオがスタートする・・・。


日本人って、ほんとに平和ボケしてる。『自分が仕掛けなきゃ、相手も仕掛けない』なんて、価値観の違う人間には通じないんだよ。そして、日本人と同じ価値観の国を探せば・・・そんな国はない。

そして、奇麗事が大好き。『清濁併せ呑む』ことが出来ないから、死刑囚が100人も溜まっちゃうし、イジメもなくならない。死刑囚なんて奴はスパット殺して、イジメをやるような奴は、軍隊に入れて鍛え直し・・・・って、折角、防衛省になったんだから、韓国みたいに徴兵制を導入して、現実を直視できるように教育し直す。(ほぼ、人件費で消えている日本の防衛費じゃ、もし北や中に攻められでもして、米国が見て見ぬふりだったりしたら日本はオシマイ。イラクで失敗してるから、日本まで助けに来てくれないかも!!今の日本じゃ現実的には人的戦力も実弾も足りないのだ。徴兵すれば、雇用問題も一発で解決するし、一石何鳥?)

特定の生徒を一緒になって虐めないと仲間外れになるから、だからイジメをするなんて事は、徴兵してやれば、馬鹿らしくて吹っ飛んじゃうよ。それでもなくならないようなイジメ、すなわち虐められる方に問題があるようなケース、それを“浮き彫り”にするためにもね。(虐められる方にも落ち度があるとは残酷な言葉だけど、これを認めなきゃ・・・)

原因が解らなきゃ、うやむやのままじゃ、どうやっても解決なんて出来ない。

今のイジメは劣等ヶ所がターゲットになるばかりじゃなく、優秀なヶ所もターゲットにされる。これは相対的なものだから無くす事は出来ない。標準偏差グラフの中央値に、言い換えれば偏差値50が一番ターゲットにされにくいわけだ。

『だから、金太郎飴教育をしているだ!!公には言えないから、格差是正って理由で!』としたら、本末転倒だし、『出る杭は打たれる』を助長することになる。

逆転の発想で、格差は多いに付けてやれば良い。

そうすりゃ“悪意の無い集団”を壊滅する事が出来る。今のイジメは虐めている方に“悪い事をしている”という意識が無いのが特徴だ。集団で虐めるから、だれもが自分の意志でやっていると思っていない。そう、誰もイニシアティブを取らなくても、集団は動くのだ。特に偏差値50の集団(個体数が多いという“メタファー”として使っています)は。

表面的で、なんの裏付けも無いような“コトナカレ”じゃなくって、もっと根源的な問題解決を当局に目指させたいのなら、タブーに踏み込まなきゃならないんじゃない?マスコミ!

「非核三原則」を金科玉条にした記事ばかり書いてても、なんにもならないよ!昔、新聞が煽ったせいで戦争に突入したなんて思ってるんなら、そういう面もあったかもしれないけど、自意識過剰だよ。あれは、せっぱ詰まった生物学的な“反応”としての“戦争”という見方が一番適当なんだから。(良い、悪いじゃないんだよ)


ところで、ロシアのスパイが暗殺されたニュースは、アレ以来、日本のマスコミには登場してないけど、どうしてなんだろう?あんまり突っ込み過ぎると、殺されちゃうからかな?

突っ込んでも身の安全は約束されている分野(首相をこき下ろすとか)では大活躍するけど、ヤバイ分野には『君子あやうきに近寄らず』を実践しているマスコミって、一体、何ナノだろう??

まっ、そういうもんか!彼らも仕事だもんな!

そういえば、ちょっと前に話する機会のあった朝日新聞の若い記者さんの言葉、『きっこのぶろぐは業界の人だと思いますよ』は、新聞社の方針に心から従えない人達のパワーが匿名のブログという形で実現されたものという事の証明になるのかも。


ブログのパワーを感じるね!!
 
 
 
ブログといえば、話は変わるけど、今まで、ずぅっと疑問に感じている事。

それは、トラックバック。

エントリー本文中に、引用元として自分へのリンクも貼っていない、いわゆる“スパムトラックバック”に対して『トラバ、ありがとうございます』とか『トラバされると嬉しいですよね』とかお礼のコメントと共に、トラックバックを返している人の気持ち。

なんで、こんな“スパム”に感謝してんだろう?自分ちの玄関扉にホテトルやエロビデオ販売のビラを貼られたようなもんなのに、なんで感謝できるんだろう?

この“無知さ”が内容に言及しないトラックバックを“スパム”だと理解していないで“打ちまくる”事を助長させる事になるのにね。(そして最後に自分からもスパムを発射・・・地球温暖化並みに、ネットのトラフィック渋滞を惹起している行為に気づいていない!)


それから、『アナログ』って言葉の使い方。

古い時代の薬学を学んだ私は、有機化学などの基礎が染み付いている。例えば、5-FUという抗癌剤は、『核酸アナログ』と言ったりする。

アナログ本来の意味は、『実体を模したもの』だ。意味としては『メタファー(比喩)』にも似ている。実体の特徴をすべて言い表しているわけじゃないけど、そう言うと特徴が際立つ。
で、5-FU は、フッ化ピリミジン、つまり RNA のウラシルの一部にフッ素を付加したもので、生体内では、ほとんどウラシルのように振る舞うけど、要所で本物と違う振る舞いをする。そのため、ウラシルとして取り込んでしまった代謝経路は破綻を来し・・・抗癌剤として機能する。

だから、『核酸アナログ』って言うだけで、この化学物質がウラシルのように振る舞うのか!って、ピンと来るわけだ。(ヘルペスウイルス治療薬のアシクロビルを核酸アナログって言うだけで作用機序が思い浮かぶのも、この言葉のおかげ)


で、考えてみたら、この『アナログ』って言葉が市民権を得たのは、デジタル家電が発売されてからのように思う。デジタルに対するアナログとして使われたのが、始まりかと。

何が言いたいのかというと、一般的な『アナログ』の使い方に、違和感を感じているという事だ。突っ込みたい衝動っていうか・・・・。

たとえば、LPレコードは、音源的にオーケストラの実体ではなく、それを模したものだから『アナログ』という表現までは正しい。しかし、そのレコードを音に変換する機器(オーディオプレーヤー)やら、そのソースが ミュージック CD に移行した時期に、『アナログ=古い技術』や『アナログ=デジタル処理されていない』と言った意味に使われるようになったように感じている。これは、意味の誤解を招く。(だから、CD というメディアも、音源の模倣という意味ではアナログと言えるわけだ)

そう、analogy としての使い方を、私はイメージしているのだ。

そして、analogue という意味では、その音源が連続した周波数を発していて、その全てを記録するという意味のアナログに対して、人間の耳に聞えない周波数をカットして、微妙な音程、重なり合って聞えない音など、データ量を少なくするために切り落とし(有限桁数の数字に置き換える事をデジタル処理という)、それを不連続な周波数として記録したものをデジタルと呼ぶとしても、その技術的にアナログは古い、デジタルは新しいという意味が付加されたのではと考えられる。

この『連続した』という意味に対するデジタルという意味では、ソロバンすらデジタル計算機と呼ぶのが、正しくなるワケ(連続した量としてでなく数字として表すから)だが、ソロバンをデジタルだと思っている人が圧倒的に少ないという事実が、やっぱり、デジタル=新しい技術という意味に使わけているわけだ。


『アナログ人間の私』という表現を使う人は、『古い(年老いた)私』と言う意味で使っているのだろう、それと、新しい人間(=若い世代=何事も割り切っている)ではない世代の人間だという意味の“メタファー”としてね。

でも、アナログには、analogy , analogue どちらにして『古い』という意味は無いのだ。

だったら、他の代表的な人物を模倣したもの?=偉くも何とも無い人間って意味で使っているのか?

だから『オマイはだれのアナログなんだよ!』って突っ込みたくなるのだ!(笑)


※普段、悶々としている事を吐き出すのは、精神衛生上、非常によろしいようで、こんなくだらない事に拘っているなどと、馬鹿にしないで下され!!これも、ブログの効用なんだから。

ウラン濃縮を露に委託へ、今夏合意目指す…政府など

 政府と国内の電力各社が、ロシアが設立する国営の原子力独占企業体「アトムエネルゴプロム(アトムプロム)」に原子力発電所用のウラン濃縮を委託するため、ロシア側と大詰めの交渉に入ったことが20日、明らかになった。

 まず、原発の使用済み核燃料から取り出して英国に保管しているウラン(回収ウラン)の濃縮を委託する。

 将来は、日本が権益を獲得したロシアやカザフスタンの鉱山で産出した天然ウランの濃縮も委託する方向だ。日露両政府は夏までに首脳級会談で大筋合意を目指す。委託の前提となる核不拡散の協定についても締結交渉を進める。

 核燃料サイクルでは、使用済み核燃料からまだ燃えるウランやプルトニウムを回収し、ウランは濃度を高めた上で核燃料として再利用する。「非核三原則」を持つ日本は、核兵器開発に転用できるウラン濃縮には慎重で、国内での濃縮はほとんど行っていない。

 電力各社はウランの回収を英、仏に委託していたが、回収ウランの濃縮はコスト高もあって進まず、両国の抱える回収ウランは6400トンに膨らんでいた。英国は日本に回収ウランの引き取りを求め、日本は引き取った回収ウランを濃縮してくれる委託先を探していた。

 関係者によると、日本政府と電力各社は、世界最大規模の濃縮設備を持つロシアに2年前に回収ウランの濃縮を打診。ロシア側も引き受ける意向を示し、水面下で交渉が続いてきた。両政府はすでに基本的な調整をすませ、米国政府もロシアへの委託を容認する姿勢を伝えてきているという。

 日本とロシアは核拡散防止条約(NPT)に加盟しているが、日本政府は核燃料処理を委託する国と、NPTとは別に2国間協定を結び、「核エネルギーを第三国に流さない」ことを確約させている。日露両国も首脳級の大筋合意後に、正式に2国間協定の締結交渉を始める予定だ。

 日本には、ウラン濃縮の委託先を増やし、原子力エネルギーの安定確保を図る狙いがある。ウラン採掘から濃縮、燃料加工までをロシアや周辺地域で一貫して行えば、核燃料の調達コストの大幅削減も見込める。中国などとの資源獲得競争で優位に立つ思惑もある。

 ロシアも今年6月に国営の原子力関連産業を統合するアトムプロムを設立し、原子力関連ビジネスを強化する方針だ。ただ、厳しい流出防止監視体制を求める日本の要求に応じるかどうか、不透明な面もある。

(2007年2月21日3時10分 読売新聞)


児相、強制立ち入りも…超党派議員見直し法案

虐待防止:児相、強制立ち入りも…超党派議員見直し法案
 超党派国会議員による児童虐待防止法見直し案で、児童相談所の立ち入り調査に先立ち、都道府県知事が親子に出頭を求める制度を設けるとともに、親があくまで応じない場合、児相が裁判所の令状を得て強制的に居宅に入るのを認める方向が固まった。虐待とみられる目撃情報など、令状発布の要件を今後詰める。また警察が現行の「立ち入り拒否罪」に基づき強制的に立ち入る措置も盛り込む方向で、ケースごとに児相が選択できるようにする。「児童虐待防止法見直し勉強会」(幹事・馳浩自民党衆院議員)が3月に改正案をまとめ、議員立法として今国会に提出、成立をめざす。

 確認が難しい養育放棄による虐待死の続発を受けた対応で、児童の安全確保を優先する。

 現行の立ち入り調査は「虐待のおそれがある」時に児相が行う。親が施錠して拒んだり応答がなければ、現行ではそれ以上踏み込めず、安全確認すらできなかった。

 新たな児相の強制立ち入りは、児相が家庭訪問しても子供に会えない場合、都道府県知事が親子に出頭を要求。これに親がこたえず、立ち入り調査にも応じなければ再出頭を求め、さらに応じない場合、児相が家裁に令状を請求する。▽不自然なあざ、泣き叫ぶなど虐待とみられる状況が住民や教師らから複数回通報されたり目撃されている▽玄関先におもちゃがあるなど児童が屋内にいる痕跡がある▽他に安全確認の方法がない--などを証明する資料を出し、令状が出れば屋内に立ち入れる。必要なら鍵を開けられるようになる。

 行政調査で居宅に立ち入る例は、国税当局などが犯罪の立件をめざし、令状を得て行う以外ほとんどない。

 一方、警察の強制立ち入りは、現行法の立ち入り拒否罪を活用。立ち入り調査に応じない保護者に30万円以下の罰金が科せられる規定だが、罰則を禁固6月まで引き上げ、児相に協力する形で警察が迅速に立ち入る仕組みとする意向だ。【野倉恵】

毎日新聞 2007年2月21日 3時00分


アナログ
(英analogue,analog)数値を長さや角度あるいは電流といった連続した物理量で示すこと。⇔ディジタル
ディジタル
(英digital)〈デジタル〉データを有限桁の数値で表現する方法。電流・電圧などの連続量で表現するアナログに対して用いる。

analogy
1 ある事柄をもとに他の事柄をおしはかって考えること。
2 論理学で、物事の間の特定の点での類似性から、他の点での類似性を推論すること。
3 生物学で、異種の個体内で器官の形態、機能が類似すること。鳥の羽と蝶のはねはその例。類似。
4 言語学で、類推による表現。

2007年02月24日

Japanese TV show admits faking science

20070224_aruaru_daiziten.jpgいやー、ビックリビックリ。ここまで大問題になっているとは!!!多分、当事者の日本人には理解しづらい“感覚”なんだろう、“国家的な恥さらし”って事なんだと思う。あるある大辞典のような番組を取り締まれない“ニッポン”って国は。

まずは、↓ココをご覧くだされ。
Japanese TV show admits faking science

あの Nature が、“あるある”事件を取り上げているのである。

騙される方が悪いのは当然なのだが、日本以外の国では、騙す方が“もっと悪い”という判断が共通の認識なのだろう。この“もっと悪い”というのが、多分日本人には理解できないくらい“もっと”という事なんだと思う。(例えば、私を含め量子物理学を深く理解していない人が、量子の世界のサブアトミックな物質の振る舞いが想像できないのと同じなんだと思う。電子線の干渉現象のように・・・)

しかし、その判断の裏には“庶民の無知を肯定する”事があるワケで、日本では、その『庶民の無知』を公に認める事に抵抗があるのだろう。私も『庶民は無知で幼稚だから、食い物にしてよい』なんて事には嫌悪感を感じるので、いつも、ことさら嫌みったらしく、『庶民の無知』を取り上げ、『庶民が無知でなくなれよ』と(叱咤激励?半分諦め?諦める事すら不愉快なのだが・・)書いているのだが、世界の常識は『庶民は無知なもの』を当然として、守ってあげる対象とするのが、常識のようだ。

行政(総務省)の対応も“にっぽん的”ということなんだろう。多分、日本以外ではあの放送局は文字どおり“電波を飛ばせなくなる”措置が取られるのだろう。

にっぽんでは、『いや、そこまでしなくても・・・・』となる。何故か放送局の放映権(っていうのだろうか?私は業界の事を良く知らないので、言葉の使い方に誤まりがあるかもしれない)を非常に大切にしている。その事を指摘した文章を、何処かで読んだ気がする。

不思議だ。。。


しかし、日本人として生まれて、日本人の感覚が染み付いている日本人が作っている国“にっぽん”なんだから、諸外国の“感覚”を導入するってのもどうかと思う。戦後の二の舞だ。(って、今でも引きずってるんだろうけど、、民主主義とか自由とか個人主義とか・・・)

私の感覚からすれば、それは『教育の問題でしょ』って事になる。いつも言ってるように。

理系離れが深刻だと言いながら、その原因が分かっていながら、それに手を付けない所も、悪い意味でニッポン的だ。

まずは、受験制度の改革!入学は易く卒業を難しくする。(選抜試験は、全教科を課し、その平均ではなく、個々の科目が6割に達していれば、合格とすれば良い。インターネットで授業が出来るんだから、生徒数に制限はない筈。大学教育の内容に付いていけなければ、留年、退学になれば、誰だって入学したら勉強するし、安易に入学しない。)
役人(まずは国家公務員一種から)の枠を、文系、理系から、同人数にする。(これ、効果覿面!)
テレビ局、新聞社などに入社試験を義務付け、あるいは、制作に携わるのには“免許制”にして、その試験に、物理、化学、生物学を必須にする。(これも、効果覿面!)


ようするに、理系出身者の活用が国家として急務だと言う事だ。(理系研究者が尊敬されないのも日本の悪しき特徴だと感じているし・・・)


先日、電車の中吊り広告につられて、Newton なる雑誌を初めて購入した。
『地球で?それとも宇宙から? 最初の生命 --- モノから生物への途方も無い飛躍』なんてタイトルに釣られたのだ。

それと関係有るわけじゃ無いんだけど、その号にあった“次号(2月26日発売)のお知らせ”に、「イオンとは何か?」の特集と書いてあった。マイナスイオン、アルカリイオンなんて言葉に騙される?(理系出身者なら、この言葉だけでインチキってわかるけど)人に啓蒙したい?特集なのかもしれない。すごい多いんじゃないかなぁ、これに騙される人って。

なんてタイミングなんだろう!!ってびっくりしてしまったわけだ。


そういえば、海外ではこのような“エセ科学”を強烈に批判する団体や風潮がある事を良く目にしたり耳にする。日本でも、つい先日、東京大学(だったかな?)で“エセ科学”に関する市民シンポジウムを開催していた記憶があるのだが、非常に目立たない。

みんなで騙されれば、相対的な“不幸”を回避出来るっていう(知る努力は面倒だけど、一人だけ騙されるのは嫌だ)、ネガティブな感情が日本人には根強いから、“エセ科学”って認識があっても、騙されるのかもしれないけど・・・・。

だから、知る努力=頑張った人が報われる世の中にすれば、『努力したってどうせ・・・』みたいな、『出る杭は打つ』みたいな、人の足を引っ張る国民性から脱却できると思うんだけどねぇ。(テレビでやってる“あるある大辞典”とか、インターネットを“見る”のは努力とは言いません!念のため。基礎を教科書や専門書で習得してからネットで最新情報を取得するのは、努力って言うけど)

2007年02月28日

当たり前の事を問題視する感覚

20070228_tozen.jpg最高裁が、至極当然の判決をしたわけだが、なんか、これを問題視する人が、ごく少数だけどいるらしい。

まるっきり“子供”だ。『君が代』ピアノの伴奏を拒否する教師・・・、まぁ教師って職業のごく一部の“天皇が嫌い、日の丸が嫌い、君が代が嫌い”の人達は、もともと子供みたいなもんだからしょうがないかぁ!

で、笑えるのが、やっぱり朝日新聞。

各紙とも1面トップの記事なのに、まるで子供の喧嘩レベルの対応を取った。

---はぐらかした---

のである。

そして、社説。今回の朝日新聞の社説は、『ネットのリソースを無駄にするから引用するのも憚られるぜ』ってくらい(だから引用しないんだけど)、情けない。読むと、哀れみすら感じてしまう。まるで説得力が無い。
説得力が無いのは、本論で勝負せず、周辺のゴミのような些末に問題を“肯定”させ、その“肯定”をもって、自説が“正しい”と結論する、いわゆる“詭弁”法を取っているからだ。


でも、なんでこんな醜態をさらしてまで、日の丸・君が代が戦前の軍国主義に繋がるって訴えるんだろう??(本気だとしたら病気だ!強迫性障害みたいだよな)


答えは一つ!やつらは宇宙人だ!思考が理解できないって言う点で!(もしくは中国人か北朝鮮人か韓国人だ。こっちも思考回路が想像できない。)わはははは。


冗談はさておき、自己顕示欲が強い!ってのは言い得てると思う。だから、目立とうとして“天の邪鬼”的な発現をしちゃう。
さらに自分の意識の中では、確固たる歴史観ってヤツがあるんだろう。まぁ、そこまでは良い。
でも、それを現在(の生活環境や政治・行政、仕事などなど)に持ち出す事がナンセンスだという事を理解できてないのだろう。その時点で、『アウト!』である。歴史観なんてものがそれらに対して何の役にも立たない事こそ、歴史が証明しているのに。(大衆は歴史を学ばない、知らないから同じ過ちを繰り返すって言いそうだよな!こういう人って。)

そして、この手の輩は、歴史を『役に立たない』と否定すると伝統や習慣・文化と絡めて反論してくる事はミエミエなので、このことを以ってしても“子供っぽい”ことの証明になる。


結局、『日の丸・君が代が戦前の軍国主義に繋がる』ってのを前提に、物事を考えるから、全体的に“無理”がきちゃうんだろうね。

“三角形の内角の和が200度”を前提に、その“正しさ”を証明しようとしているようなものだから、その証明に歯切れの良さが無い(ってゆーか、出来ない)のと同じになっちゃう。

だから、哀れみすら感じさせちゃうんだろうなぁ!!
 
 
 
まぁ、こんな事(最高裁判決)は当然の事だから、どうでも良いんだけど(騒いでいる連中は“ハエ”や“蚊”みたいなもの)、見過ごせないのが、タミフルと自殺に関する報道だ。


何が言いたいのかというと、タミフル飲んでいる人(インフルエンザに罹患する)の中にも、自殺する人がいても、ふつうなんじゃないの?って事。(テレビじゃ“異常行動”とか言ってるみたいだけど)

ことさら、問題視するのって、君が代伴奏の最高裁判決を問題視するのと同じじゃないの?
誤解されないために、最初に断っておくが、私はインフルエンザでタミフルを飲む事を推奨していない(免疫不全などの基礎疾患がある人は別)。予防接種してそれでも罹患したら“寝てろ!”って言う方だ。自然治癒する疾患に、薬は必要ないと思っている。(それ以外でも飲まなくてもいい薬は多いと思っているけどね・・)

そして、新聞やテレビが、この手の問題を安易に報道するな!ということだ。因果関係が確認されていない段階で、安易に報道するな!(私はタミフルを飲ませたいわけじゃない!誤解しないでよ!)

こんな報道してなんのメリットがあるんのかねぇ!患者にとって!!無用な心配させるだけジャン!

『薬飲んだら自殺する』ってのは、ショッキングだから、新聞やテレビは、視聴率っていうか、スクープっていうか、報道するのはそういう為だろうけど、報道の自由と知る権利為じゃなくって、これじゃ“話題狙い”の無責任な情報の垂れ流しだよ!
“社会の良心”を気取っている朝日には、特に報道してもらいたくないねよね、ねっ、そうでしょ?二枚舌の朝日さん!良心があるなら、こんな“無責任”な報道はしないよ!普通!飲んでる人の心配を考えろっての!医療関連の専門誌だけが扱う内容だぞ!


全世界のタミフル消費量7割の日本で、何例かの人が亡くなった(自殺?事故?)にせよ、自殺の自然発生率と有意差があるのだろうか?

日本の年間自殺者3万人の中で、高コレステロール薬を飲んでいる人、高血圧の薬を飲んでいる人の数はどれくらいいる??タミフルでやるんなら、こっちも比べてみると、ここにも因果関係が出て来るよ!統計学では見たいと願うものが見える。これ常識。

コレステロール産生に影響を与える薬なら、もろコレステロールで出来てる脳神経細胞に作用しないわきゃないし!血圧だって下げれば“脳血流量”に影響がでるんだから、無関係じゃないんじゃない?自殺との因果をタミフルで疑うなら、こっちとの因果関係を調査する理由はあるよね。(シアル酸アナログであるタミフルが中枢作用を否定できないのと同じ!!)

これじゃ、タミフルをスケープゴートにした国策捜査と同じにみえちゃう。(医療費抑制が目的のねっ!!これを最初から言ってくれれば、賛同しちゃうよ、私)


ところで、中枢に効く薬を考える場合(タミフルにとっては副作用)、二つの事を念頭に置かなきゃならない。

脳の活動を単純に抑制する薬はすぐに効果が現れる(睡眠薬)って事と、脳の活動の複雑な組み合わせの結果である機能を調節する薬の効果は、直ぐには現れない(抗うつ作用など)って事。(神経伝達物質をモディファイするだけじゃなく、シナプス連結まで影響を与えるから時間がかかるって説もある)

自殺は、高度な脳の機能だ。複雑な脳神経細胞の活動の組み合わせの結果だ。このような機能に、タミフルを服用してすぐさま自殺するなどとは、到底考えられない。

・・・・が、もし、それが事実だとしたら、精神医学領域のブレークスルーになるだろう。

こんなに短時間(タミフルは長くて5日間しか服用しないし、自殺は服用開始直後だ)で、脳の“機能”に介入できて、しかも、自殺に追い込めるなら、その逆向きのコントロールにも光が見える事になる。どんな抗うつ薬が開発されても、一向に自殺者が減らない現状を、打開できるかもしれないのだ!!!

今の抗うつ薬なんて、飲んでたら逆に自殺が増えちゃうなんて事もあるくらいだからね。(まぁ、こんなヘンテコリンなデータが出てきちゃうのは、そのデータの取り方に問題があるんだろうけど)


とにかく、タミフルと自殺の因果関係の報告(今年の秋頃らしい)が待ち遠しい。そして、報道機関は、それまで、待ってろ!!!オモシロ半分、興味半分の記事にするな!!

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